F値とは、カメラ本体ではなくレンズと撮影条件によって決まる値です。明るさを決める因子の一つでとても重要な用語なのです。
定義・概要
F値のその大きさは数字で表記します。
その数字が表しているものは、レンズの有効口径=レンズをどれくらい使って光を取り込むかという事です。
ただし望遠レンズや広角レンズなどレンズと撮像素子(アナログならフィルムに当たる部分)までの距離=焦点距離が変わると、それによっても取り込める光の量が変わってきます。
(長いトンネルと短いトンネルを想像してもらえば、入口の大きさが一緒でも奥まで届く光の量が一緒とは考えられませんよね)
ちなみにレンズから撮像素子までの距離のことを焦点距離っていうんだよ!
つまり、焦点距離に対してのレンズの有効口径を表したものがF値なのです。
F値=焦点距離/レンズの有効口径です。
レンズ口径と有効口径の違い
F値は絞り値とも言われています。
レンズ口径とはレンズの大きさになりますが、有効口径とはそのレンズのうち実際に使用される口径ということです。
絞りといってレンズ内部で外側から内側に向かって何枚かの羽根で光を遮ることでレンズの有効口径を決めています。
この絞りをどれくらい入れるかによって有効口径が変化しF値が変化することになります。
F値を変化させるときは、この絞り使ってコントロールしているよ!
F値=絞りの役割
このF値=絞りによって、光を取り込む量を調節しています。
(前提として、焦点距離は一定としておきます。)
レンズの有効口径が大きい=レンズを絞っていない=多くの光を取り込む事が出来る
⇨F値は小さい値になります!
レンズの有効口径が小さい=レンズを絞っている=取り込める光の量が少なくなる
⇨F値は大きい値になります!
眼にも同じような機能があり、特に猫の眼を想像してもらうと分かりやすいと思います。
猫の瞳孔は日中にはとても小さく線のように細くなっていますが、夜になると丸々と大きく開いていると思います。
これは、日中の光の量が多いので瞳孔を小さく絞っていて光の量を制限し、夜になると逆に光の量が少ないのでより多くの光を取り込むために瞳孔が大きくなるのです。
これをカメラではF値を操作する事で任意の絞り・任意の光の量に設定する事ができます。
光の量だけではない!F値が大切な理由
F値を操作する理由は光の取り込む量をコントロールするだけではありません。
撮影の際は光量をコントロールするよりも写真のボケ具合を調節する為にF値を操作する事が多いです。
ボケとはピントが合っていない範囲になります。ピントが合っている範囲は被写界深度と呼ばれ、このピントの合う範囲をF値によって調節する事が可能です。
被写界深度について詳しく知りたい方は下記のリンクをクリック
[blogcard url="https://meganepapa.com/camera/hisyakaisinndo/"]
F値が小さく絞りが入っていない場合は、ピントが合う範囲が狭くなります。ピントの合う部分が狭くなりボケが大きくなります。
F値が小さい=絞らない=ピントの合う範囲が狭い=ボケる!
F値が大きく絞りが入っている場合は、ピントが合う範囲が広くなります。ピントの合う部分が広くなるのでボケが出にくくなります。
F値が大きい=絞る=ピントの合う範囲が広い=ボケない!
イメージ的には、視力の悪い人が目を細めるとピント合うようになる感じです!
F値とボケについてはこちらの記事もどうぞ!
F値を小さくすると?
[blogcard url="https://meganepapa.com/camera/papa-camera-point2-boke/"]
F値を大きくすると?
[blogcard url="https://meganepapa.com/camera/papacamera-f-how-to-best/"]